小説

『箱』 小説

※似非ホラー風味 " data-en-clipboard="true">1. 目が覚めた。ミンミン、ミンミンと鳴く蝉の声がより一層暑さを加速させる夜であった。 喉の渇きを覚えた高遠礼司は、暑さで怠い身体を起こし台所へと向かう。足裏からひんやりと這い上がる感触とぎしぎしと音…

第一話 運命の日

今週のお題「寿司」 お題が「寿司」ということでこの間、友人と回転寿司に行った話をしようと思う。 私と友人には共通の目的があった。その目的のためにこの寿司屋に訪れたのだ。 店内は薄暗く、まだ昼前ということもあって人がいない。 店の奥、店内を見渡…